いいの?嘘でも「愛してる」なんて言っていいの?
アイ「人を愛した記憶も愛された記憶もないんだ。そんな人にアイドルなんてできないでしょ。私の抱いてるアイドルのイメージは笑顔を振りまいてみんなを笑顔にする純粋な存在。嘘つきで人嫌いな私とは真逆。こんな私はきっとファンを愛せないし、ファンからも愛されないよ」
社長「いいんじゃねぇの。そもそも普通の人間に向いてる仕事じゃないし。そういう経歴も個性じゃん」
アイ「でもアイドルって『みんな愛してるぞ』とか言うじゃん。私が言ったら嘘に」
社長「嘘でいいんだよ。むしろ、客はきれいな嘘を求めてる。嘘をつけるのも才能だ。いいじゃねえか」
アイ「いいの?嘘でも『愛してる』なんて言っていいの?」
社長「本当は君も人を愛したいと思ってるんじゃないか。やり方がわからないだけで。その対象が見つからないだけで。可愛く歌って踊っていればそれだけでファンに対する愛情表現だ。アイドルになれば愛してるなんて言葉は、歌詞の中にいくらでも入ってる。それに、みんな愛してるって言っているうちに嘘が本当になるかもしれん」
アイ「嘘が本当に?」
「その言葉を聞いてアイドルになることを決めた」
推しの子
第1話「Mother and Children」より
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(客は)"きれいな嘘を求めている"
というのは
実は人間の本質なのかもしれない
それは
「愛している」
という言葉でさえも...
最後まで嘘を突き通せば
それは言われた側にとって
紛れもない真実になる
それこそが斎藤壱護社長が言っている
「嘘が本当に」
という言葉の
裏の意味なのかもしれない...
(なおこの嘘の結果、アイは...)
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↓
a lie keeps growing and growing until it's as plain as the nose on your face (嘘は一度つくとどんどん大きくなる)
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投稿日:2023年06月30日